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2015.01.29 (Thu)

二冊で一つ

 2014冬コミで発売された〈ivycrown〉さんの新刊、【私の速水さん】【Carpe diem】を読んだ感想です。発売から丸一ヶ月も経ってしまって今更感がMAXですが、速水奏CDデビューを記念する意味も含めて書かせて頂きます。速水って誰?とか、そんな疑問に対する説明は省きます。

【More】

 さて、この二冊ですがそれぞれ蒼と紅を基調としていて、表紙を捲ったところにある遊び紙もそれに合わせたものになっています。ちょっとした拘りが嬉しい。
 内容に関しては視点も題材も違うので特に繋がりはないと思っていましたが……(後述)
ひとまず、一冊目から見ていきます。


【私の速水さん】
■各ページ感想

 「奏に憧れるクラスメイトの視点」という設定の時点でほぼ勝負は決まっていたんですが、
6P/奏看板の唇をなぞる主人公の姿に完敗。ああ、そうきたか……と。
 読み進めていくと、奏Pにとってはまるで鏡を見せられているかのようなセリフの連続。
11P/奏の生態記録ノートに「首がムズムズするからエプロンつけない」との文字があってニヤニヤ。バレンタインアイプロは運命。

 その後は良い意味で予想通りの展開。随所にネタが散りばめてあって退屈しませんでした。
26~28P/「速水さんも泣くんだ」のシーンは、ページを捲る前からきっとこんなセリフが飛び出すだろうと思いました。それほどに6Pで抱いた印象が強かったです。

 30~32P/主人公の願いが叶わず心がすれ違うシーン。極端で思い込みの激しい主人公の性格が出た結果だな、という印象。ラストのTV出演のところで〈想いはちゃんと奏に伝わっていた〉と明らかになりますが……〈自分の想いが相手に伝わった〉ことを、〈自分が知らなければ・感じ取れなければ〉意味がないんですよね。少なくともその瞬間においては。
 そしてラストシーンへ。やっぱり奏は天使。予想の範疇だと思いつつも、危うく本に涙を落としかけました。


■その他、気になった・印象的だった点について

 主人公の心理描写(もっと知りたい・自分が最初に目をつけたんだ・特別な関係になりたい)は良くも悪くもモバマスPにとっては痛みを伴う内容で、何度も心臓がどきりとしました。良い意味で一途、悪い意味で独善的。これはアイドルのファンに限った話ではなく、スポーツや芸術、恋愛においても同じことが言えます。きっと誰しも同じような経験があるはず。

 作中の二人について。主人公は奏ファンとしての下心に囚われ、奏は自身の偶像を壊さないよう踏ん張ってしまったため、互いに心を通わせることなく時が過ぎてしまったわけですが、二人がそれぞれ〈一人の人間として〉〈素の自分をさらけ出して〉相手に接していれば無二の親友になれたかもしれないと思うと胸が痛いです。この〈痛み〉が本作の良さ、読後感なんだなと思います。

 ここまでシナリオのことばかり書いてきたので絵についてもひとつ。奏本でありながら、主人公が表情豊かでとても可愛かったです。……う、浮気じゃないですからねっ!


【Carpe diem】
■各ページ感想

 ヴァニタスの謎を解き明かす! ということで、こちらもゲーム内のセリフがいくつも出てくるのでそのたびにニヤリ。11P/駐車場の看板「P有料」になぜか笑いました。
 実在する映画のネタも盛り込んでいて、作品創りにとても力が入っていることがよく分かります。
15P/奏のワンピース姿が珍しいうえにめっちゃ可愛い!

 16P/海を背景に奏の後ろ姿が映っているシーン。本作の奏もはじめは若干髪が長いんですね。で、このあとのシーンでは髪が短くなっている。あれ、そういえば……(私の速水さんを再読)。
 ここまできてようやく気づきましたが、【速水さん】のほうで〈髪を切った〉とあったのは【Carpe diem】での出来事と繋がっていたのですね。まさか二冊がリンクしていたとは……全く予想していなかったというか、二冊連続で読まなければ気付かなかったというか……ただただ脱帽です。

 33P/「私が流れていっちゃいそうで怖いの」というセリフ。どことなく【Hotel Moonside】の歌詞と心情が似てますね。「君がもしその手を離したら、すぐになくなるから。手錠の鍵を探してつかまえて」。となると、このヴァニタス考察も正解が約束されたも同然ということでは……!

 36~37P/特訓後ヴァニタスに描かれている岩で作られた羽?みたいなもの、個人的にとっても好きなんですが、最後の最後に触れてくれていてよかったです。あとこれも個人的な見解ですが、〈ヴァニタス〉は〈蒼翼の乙女〉or〈夜色の花嫁〉の衣装から脱皮した瞬間を切り取っているのだと思うのです。偶像・過去の悲しみを脱ぎ捨てて、本来の自分と情熱を取り戻したというイメージでした。


■その他、気になった・印象的だった点について

 「今を生きているからじゃないかな」とPが答えるシーン。映画の世界に身を置かなくても、映画の登場人物のようなセリフが言える。そんなPだから奏は再び恋をして、一切飾らずに素の自分をさらけ出せたんだなと納得。ぷちデレラのセリフにも「経験を積めば大人っぽくみえるものよ」とあるように、奏も本来は無邪気で明るくて歳相応の女の子だったのかな、と。大人っぽいイメージが先行してしまって、本来の姿が理解されずに苦しんでいたのかもしれません。

 その他、細かいところではなぜ趣味が映画鑑賞なのか、なぜメガネをかけていたのか、など様々な謎に対する答えが用意されていてよかったです。奏への愛を感じます。


【まとめ】
▼作者様と自分の〈奏感(かなでかん)〉が似ているのか、違和感なく安心して読めました。なんといっても奏愛の濃度が高い! 奏の良さを共有できる機会が得られてとても幸せです。CDデビュー記念ということで今回限りのつもりで購入しましたが、次回作も買ってしまいそうな予感。期待しております。

▼実は自分も“ヴァニタス解説SS”を書こうと画策していましたが、
 この二冊が自分の表現したいことを上手く代弁してくれたので構想練り直し中。
 ぷちデレラとCDのネタを盛り込んで、ちょっと違う仮説を立てればいけるか……?
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